勝央町二酸化炭素排出抑制事業(カーボン・マネジメント強化事業)(岡山県勝央町)

岡山県勝央町

事業実施年度 H31(2019) 
担当窓口

健康福祉部

事業名 勝央町二酸化炭素排出抑制事業(カーボン・マネジメント強化事業)(H31-R2)
事業概要

本町は、平成29年度町有施設13施設の省エネ診断を実施し、本事業で導入を検討した結果、温室効果ガス排出量の削減効果が大きく期待できる施設設備として、本庁舎、公民館、総合保健福祉センターの空調設備・照明設備・エネルギーマネジメントを整備する。
この3施設はエネルギーの消費量が多く、しかも本庁舎・公民館は築年数が30年を越えており、CO2の削減効果が大きく見込め今後類似施設へこのCO2削減技術を展開、波及させることを考えている。
これら施設の設備機器は旧モデルのもので且つ老朽化しておりその性能も低くく、昨今の高効率設備機器に更新することでCO2削減効果の削減を期待することが出来る。
また、当該設備更新によるCO2削減に合わせ職員の日常業務に係る運用管理のCO2削減も計画書にそって確実に実行するものとする。

設備導入施設:勝央町役場本庁舎、公民館
総合保健福祉センター
年間CO2削減効果(見込み):
182.4t-CO2(内、運用改善56.0t-CO2
総事業費:141百万円
補助金額:68百万円
完成年月:令和3年2月
(事業期間 平成30年8月~令和3年2月)
※記載されている数値は、複数年の計画値となります。

勝央町役場

事業の先進性・モデル性 当該EMSは制御コントローラ本体、電力センサー、温湿度センサー制、制御端末、及び各種中継器等の組合せで構成されており、デマンド監視も兼ね備えている。受電総量は有線だが、それ以外の各端末間は無線で本体と情報伝達を行う。その為、全て有線のシステムと比較して、構造の異なる様々な建物に対して、施工性に優れたシステムとなっている。また、本体はネットワークでWebサーバーと連携しており、遠隔からのデータ監視や設定の変更が出来る為、複数施設の一括管理が容易なシステムとなっている。
次のシステムの計測・制御の特徴となる。
・計測:電力計測では、建物全体及びトランス単位で電灯・動力の区分を計測する他に、主要な設備も計測することで、電力消費状況を把握し、効率的な運用に活かす。また、温度・湿度を計測することで、室内環境を把握する。
・制御:空調に対して、一定間隔でのスケジュール制御の他、室内環境に応じた体感温度で制御を行う。また、デマンド発生時には、空調機の出力を抑制する制御の他に、事前に設定した対象エリアの照明設備について、調光するデマンド制御を行うこともできる。比較的低価格で基本的なエネルギーマネジメントが可能なシステムが当該機器の特長である。
また、設備機器を導入した後は、運用管理時に、EMSを活用し、定期的にエネルギー制御の確認見直しを実施する。
更にエネルギーの制御方法については、省エネコンサルタント会社と協議を図りながら検討し、そのノウハウを習得する。
カーボン・マネジメント体制の整備計画に基づく実施状況

本町が温室効果ガスを継続的に削減するためには、全庁横断的な組織のもとに温室効果ガス削減目標達成に向けた施策の検討・実施が求められることから、第2次実行計画の推進体制を踏襲し、継続して第3次実行計画の推進を図るものとします。必要に応じて、外部監査を設け、進捗状況や運用管理面について、意見を求めるものとする。

カーボン・マネジメントに係るノウハウの普及方針に基づく普及実績

全国のモデルとなるよう施工業者へのPRも含め、環境関連イベント(金時祭り)や防災イベントにおいて、クールチョイスに関する啓発活動、「エネルギーの大切さ」や省エネ普及活動を行い、またオープンファクトリー(工業団地の一般公開)を活用し、町内企業へ本町の省エネ取組の事例紹介を行い、波及していく。県内のある自治体から、本事業への取組みについて相談を受け、本町の取組内容を紹介し、啓発した実績を有しているが、今後も、町内外の自治体からの相談窓口を設置し、本町の取組内容を啓発していくものとする。その際には、記録に残し、実行計画の実施状況を公表する際に合わせて、広く公表していく。

設備導入施設
施設名 総合保健福祉センター【福祉関係】
施設写真

主な導入設備等

高効率ビルマルチ・パッケージACに更新【空調】

高効率個別ヒートポンプ主体に更新する際、EMS制御を絡め能力・配置を見直した。部位・用途毎に、EMSに連動した自動的な間欠運転等による温度制御、きめ細やかにCO2排出量を抑制するようにした。ダウンサイジングの実施。稼働性の高い空調設備を高効率空調設備に更新した。

・省エネ効果(計画)

 更新前202.3t-CO2/年 ⇒ 更新後157.0t-CO2/年 削減率22.4%

空調室外機

空調室外機

空調室内機

照明設備機器LED化へ更新【照明】

全数LED化を図るだけではなく、出来得る限り調光可能な機種を選定、用途に応じ調色可能な機種を選定することにより、センサーやEMSにより適切な照明空間を維持しつつ、CO2排出量の大幅な削減を図るようにした。

・省エネ効果(計画)

 更新前28.1t-CO2/年 ⇒ 更新後11.9t-CO2/年 削減率57.6%

LED照明

LED照明

LED照明

EMSによるエネルギー消費量の制御【EMS】

EMSは制御コントローラ本体、電力センサー、温湿度センサー制、制御端末、及び各種中継器等の組合せで構成されている。受電総量は有線だが、それ以外の各端末間は無線で本体と情報伝達を行う。その為、全て有線のシステムと比較して、構造の異なる様々な建物に対して、施工性に優れたシステムとなっている。また、本体はネットワークでWebサーバーと連携しており、遠隔からのデータ監視や設定の変更が出来る為、複数施設の一括管理が容易なシステムとなっている。電力計測では、建物全体及びトランス単位で電灯・動力の区分を計測する他に、主要な設備も計測することで、電力消費状況を把握し、効率的な運用に活かしている。また空調に対して、一定間隔でのスケジュール制御の他、室内環境に応じた体感温度で制御を行うようにしている。

・省エネ効果(計画)

 更新前239.1t-CO2/年 ⇒ 更新後221.5t-CO2/年 削減率7.4%

EMS盤

データー送信部

CT取付状況