久留米市庁舎・耳納市民センター多目的棟省エネ設備等導入事業(福岡県久留米市)

福岡県久留米市

事業実施年度 H31(2019) 
担当窓口

都市建設部設備課

事業名 久留米市庁舎・耳納市民センター多目的棟省エネ設備等導入事業(H31-R2)
事業概要

本市においては旧型吸収式冷温水機を熱源に採用した施設が15施設残っている。
これらの15施設の空調設備での温室効果ガス排出量は、1,539(t-CO2/年)(※H29年度)にも及び、40%削減後の2030年度時点でのCO2排出量目標値17,812(t-CO2/年)の8.6%を占めており、目標値を達成するためには、この成績係数の低い旧型吸収式冷温水機の熱源とした施設の空調システム効率化への見直しは欠かせない。
本事業においてはそのうち2施設(久留米市庁舎、耳納市民センター多目的棟(耳納:みのう))の旧型吸収式冷温水機による空調を高効率な空調システムへと改修するものだが、単に高効率な熱源へと改修するのでは無く、その施設の空調の現状をしっかりと分析し、竣工時から現在までの使用状況や環境の変化による能力の乖離の是正、施設利用の変化による低負荷から高負荷までの負荷変動への対応、季節変動に柔軟に対応する空調システムの検討、ポンプや換気によるエネルギーロスへの対応、単なる見える化ではなく目標値管理や機器劣化状況を適格に把握するためのBEMSの導入など、総合的なCO2削減対策により高効率な空調システムへの更新を図るものである。

設備導入施設:久留米市庁舎、耳納市民センター多目的棟
年間CO2削減効果(見込み):
255.1t-CO2(内、運用改善4.2t-CO2
総事業費:759百万円
補助金額:211百万円
完成年月:令和3年1月
(事業期間 令和元年7月~令和3年1月)
※記載されている数値は、複数年の計画値となります。

久留米市役所

事業の先進性・モデル性 単に高効率な熱源へと改修するのでは無く、その施設の空調の現状をしっかりと分析し、竣工時から現在までの使用状況や環境の変化による能力の乖離の是正、施設利用の変化による低負荷から高負荷までの負荷変動への対応、季節変動に柔軟に対応する空調システムの検討、ポンプや換気によるエネルギーロスへの対応、単なる見える化ではなく目標値管理やシステム及び機器COPの計測・監視等による機器劣化状況を適格に把握するためのBEMSの導入など、総合的なCO2削減対策により高効率な空調システムへの更新を行う。
また、カーボン・マネジメント推進体制における進捗フォローの場においても、他のCO2対策のモデル事業として継続的にその成果をフォローし、積極的なPR活動を通して広く内外の施設のCO2対策への貢献を図る。
カーボン・マネジメント体制の整備計画に基づく実施状況

『久留米市地球温暖化対策実行計画(事務事業編)』を策定し、事務事業編での取り組みの推進については、別に定める『久留米市環境マネジメントシステム』にて、推進・点検・評価等の体制を規定し、市全体のCO2削減の取り組みとして、運用組織体制での役割の明確化と階層別PDCAを機能させ推進していく。

カーボン・マネジメントに係るノウハウの普及方針に基づく普及実績

本市の取り組みを広くエネルギー起源CO2削減の取り組み推進の参考にして頂けるよう、自治体等FM連絡会議や県主催のセミナーでの発表、コージェネット(機関紙)等への論文投稿などの機会を活用し、全国・県内・近隣の自治体、及び民間事業者への普及・PR活動に取り組んでいく。

設備導入施設
施設名 久留米市庁舎【庁舎関係】
施設写真

主な導入設備等

熱源更新工事【空調】

2020年度に熱源の大規模更新をするにあたり、電気室においては運転パターンが異なるために空冷パッケージ方式として省エネを図った。

・省エネ効果(計画)

 更新前12.5t-CO2/年 ⇒ 更新後9.0t-CO2/年 削減率28.0%

空調室内機

空調室内機

空調室外機

設備導入施設
施設名 耳納市民センター多目的棟【文化関係】
施設写真

主な導入設備等

熱源更新工事(空冷ヒートポンプチラー)【熱源】

旧型吸収式から高効率チラーへの改修となるが、運転頻度が大幅に違う負荷に対し、敢えてそれぞれに専用機として設置するプランを採用した。そのことにより運転頻度の少ない系統については運転しない時のエネルギー消費を0にでき、また高効率チラー率チラーユニットの台数制御のためのシステム構築経費が削減できた。

・省エネ効果(計画)

 更新前68.2t-CO2/年 ⇒ 更新後43.8t-CO2/年 削減率35.8%

モジュールチラー

膨張タンク

熱源更新工事(空冷ヒートポンプ)【空調】

利用実態調査により、運転時間が異なるゾーンについてはパッケージエアコンへの個別分散化を図り、システム全体の効率化を図った。

・省エネ効果(計画)

 更新前8.8t-CO2/年 ⇒ 更新後3.6t-CO2/年 削減率59.1%

空調室内機

空調室内機

空調室外機