グリーンパーク吉峰カーボン・マネジメント強化事業(富山県立山町)

富山県立山町

事業実施年度 H29(2017) 
担当窓口

企画政策課地域振興係

事業名 グリーンパーク吉峰カーボン・マネジメント強化事業(H29)
事業概要

当町における事務事業編の温室効果ガス排出量5,173.3t-CO2 (2013年度)のうち、グリーンパーク吉峰に係る温室効果ガス排出量は243.5t-CO2であり、全体の4.9%も占めている。エネルギー別に見ると、特に電力によるところが大きいが、それ以外についても、空調は未だCO2 排出係数の高い灯油式であるなど、設備の老朽化や低効率性が要因となっている。
本事業では、このグリーンパーク吉峰内の2施設(よしみねハイツ・交流館)において、❶ LED照明に更新、❷空調を灯油式から高効率(L2-Tech水準表以上)の空冷式ヒートポンプチラーに更新、❸灯油式温水ボイラーを高効率の電気式給湯器に更新、❹環境負荷軽減の取組について住民へ普及促進、❺「季節・天候・時間帯・屋外照度・外気温・利用客の状況」などから、照明・空調の利用時間・箇所等を機械(システム)ではなく、敢えて職員(人間)の手によって調整する新たな「運用管理マニュアル」を構築するなど、大幅なCO2 排出量削減を図っていく。

設備導入施設:グリーンパーク吉峰ほか1施設
年間CO2削減効果(見込み):
117.4t-CO2(内、運用改善13.7t-CO2
総事業費:91百万円
補助金額:48百万円
完成年月:平成30年2月
(事業期間 平成29年9月~平成30年2月)

立山町役場

事業の先進性・モデル性 平成28年度策定「立山町地球温暖化防止実行計画書(改訂版)」の実行施策第1弾として、観光客にも地元住民にも利用されている本施設の照明や空調を最先端の省エネ設備(L2-Tech水準表以上の機器を採用)に更新した。また、町では公共施設におけるCO2排出量の削減には、CO2排出係数の高いエネルギー設備の「低エネルギー化への転換」が重要かつ効果的であると考えられることから、本事業での設備のエネルギー転換によるCO2排出削減取組みは、高いモデル性を有すると確信している。
運用改善面では、人間の手によるエネルギー管理システム「(仮称)手EMS[造語]」を確立。
具体的には、「季節・天候・時間帯・屋外照度・外気温・利用客の状況」などから、照明・空調の利用時間・箇所等を含むエネルギー管理の方法を示す「運用管理マニュアル」を作成し、そのマニュアルに基づいて管理及び消費分析などを行っていく。あえて人の手による管理とするとで、環境保全意識の醸成を必要不可欠なものとした。
カーボン・マネジメント体制の整備計画に基づく実施状況

立山町長自らがトップマネジメントを行う環境管理委員会(副町長・各課長で構成)を組織し、「立山町地球温暖化防止実行計画(改定)」のPDCA全般の管理やCO2削減目標達成に向けた施策決定等を行う。

カーボン・マネジメントに係るノウハウの普及方針に基づく普及実績

町広報誌やHP、CATVによる情報発信をはじめ、県等が主催する市町村長・担当課長参加の会議をとおして、本事業の取り組みによるCO2削減効果や財政的負担軽減効果などを発信することで、近隣市町村等に波及させる。その他にも町で委嘱するエコアドバイザーや地球温暖化防止コミュニケーターが、町内事業所や町民に対して本事業の取り組みを発信し、事務事業編から区域施策編へと拡げる。

設備導入施設
施設名 グリーンパーク吉峰(よしみねハイツ)【観光関係】
施設写真

主な導入設備等

空調熱源設備更新+給湯設備更新【熱源】

燃料転換によるCO2削減及び空調熱源、給湯熱源の高効率機種の採用によるCO2削減で省エネを図る。

エントランス床暖房について既存は温水ボイラーで行っていたが空調用に更新した効率の良いヒートポンプチラーから供給するようにシステムを変更し、全体のシステム効率の改善を図る。

・省エネ効果(計画)

 更新前59.0t-CO2/年 ⇒ 更新後25.2t-CO2/年 削減率57.3%

ヒートポンプチラー

エコキュート

密閉式膨張タンク

照明設備更新【照明】

商業施設という業種において、開館時間内は原則常灯であることから、省エネかつ必要な照度を保つことができるLED照明設備を全館に導入することにより、総合的なCO2排出量削減を図る。

・省エネ効果(計画)

 更新前60.6t-CO2/年 ⇒ 更新後21.7t-CO2/年 削減率64.2%

LED照明

LED照明

LED照明

設備導入施設
施設名 グリーンパーク吉峰(よしみね交流館)【観光関係】
施設写真

主な導入設備等

空調熱源設備更新【熱源】

吸収式冷温水発生機を空冷ヒートポンプチラーへ更新。燃料転換によるCO2削減及び熱源補器である冷却塔、冷却水ポンプが不要となり大きな省エネを図る。

また、吸収式から電気式へと変えることで機器のメンテナンス、冷却水への薬品など年間の保守費用も削減となる。

・省エネ効果(計画)

 更新前34.7t-CO2/年 ⇒ 更新後15.0t-CO2/年 削減率56.8%

ヒートポンプチラー

密閉式膨張タンク

照明設備更新【照明】

商業施設という業種において、開館時間内は原則常灯であることから、省エネかつ必要な照度を保つことができるLED照明設備を全館に導入することにより、総合的なCO2排出量削減を図る。

・省エネ効果(計画)

 更新前18.7t-CO2/年 ⇒ 更新後6.9t-CO2/年 削減率63.1%

LED照明

LED照明

LED照明