神河町観光施設の二酸化炭素排出抑制空調設備等更新事業(兵庫県神河町)

兵庫県神河町

事業実施年度 H31(2019) 
担当窓口

住民生活課

事業名 神河町観光施設の二酸化炭素排出抑制空調設備等更新事業(H29-H31)
事業概要

本町は、平成28年3月に「神河町第2次地球温暖化対策実行計画(事務事業編)」(以下「事務事業編」という。)を策定し、国の2030年度温室効果ガス削減目標(業務その他部門で約40%削減)の達成を前提として、省エネ機器への更新などハード的取り組みをはじめとする省エネルギー化施策の実施により計画期間中(平成28~32年度)に基準年比12.0%のエネルギー起源CO2の削減(電気事業者による電気のCO2排出原単位低減の効果を含まない)を目標としている。本事業は、事務事業編の目標達成に向けた施策を具現化するものであり、本町総排出量の約14%を排出する主要4施設の省エネルギー化、省CO2化をめざすものである。
また、選定した4施設は施設用途のカテゴリーが重ならないよう独立したものを選定することで、当該事業で進める施設を核にして類似の施設に下方展開させるなど、事業後の波及性が期待されるものである。

設備導入施設:ヨーデルの森 ほか3施設
年間CO2削減効果(見込み):
273.6t-CO2(内、運用改善87.8t-CO2
総事業費:444百万円
補助金額:241百万円
完成年月:平成32年2月
(事業期間 平成29年12月~平成32年2月)

神河町役場

事業の先進性・モデル性 1.ローコスト且つ運用容易なクラウドBEMSを導入。
大規模施設等でよく用いられる中央監視装置の空調や照明の細かな見える化と自動制御ではなく、インターネットを通じ、部局・施設担当者の、「アクセスの容易化と分析・診断の容易化とシンプルな設定と制御による効果の最大化」を実現するBEMSを導入する。
2.対象とする3施設のCO2排出量のウエイトが高い照明と空調をL2-Tech同等の機種に更新。
(ア)照明器具
全数LED化を図るだけではなく、出来得る限り調光可能な機種を選定、用途に応じ調色可能な機種を選定することにより、センサーやEMSにより適切な照明空間を維持しつつ、CO2排出量の大幅な削減を図る。
・昼光及び人感センサー連動制御
・スケジュール制御による調光・調色制御。
(イ)空調機(ヒートポンプ・個別方式)
現行の電気式ビルマルチ方式から、ヒートポンプ・個別方式に更新する。
・現行の中央方式ではなく、施設の部位・用途毎に、EMSに連動した自動的な間欠運転や温度制御で、きめ細やかにCO2排出量を抑制する。
カーボン・マネジメント体制の整備計画に基づく実施状況

神河町第2次地球温暖化実行計画書(事務事業編)で、当該事業の推進の目標・取組施策・基本方針・及び組織等その他役割を明確にしている。
実行計画の推進体制は庁内委員会(エネルギー管理委員会)の編成を市個々の委員会で決定されたエネルギー関係施策が各課・各施設を代表する推進委員が実行・運用を担い、事務局と典型しつつ各職場における実務を先導的に行う仕組みとしている。

カーボン・マネジメントに係るノウハウの普及方針に基づく普及実績

中山間部に位置する地方小都市での省エネパイロット事業となるものと捉えており、本町では本事業を含めた一連の地球温暖化対策事業に関し、広報誌やWebサイトなど本町の広報媒体をはじめ、町内イベントでのPR、兵庫県を通じた情報発信などを積極的に実施することで、近隣及び県内市町での地球温暖化対策の促進など、取り組みの町内外への波及をめざすものである。

設備導入施設
施設名 神河農村公園 ヨーデルの森【観光関係】
施設写真

主な導入設備等

灯油GHPをビルマルチACに更新【空調】

空調機器外機はBEMSからの入力信号で制電力量を制御可能な入力端子を有し、機種選定は能力一杯でフル回転で稼働させるのではなく、多少余力を持たせ低回転で消費電力を押さえるようソフト面で上限を設定する。(インバーターの効率的運用により省エネ率は拡大すると推定される。)

また、更新にあたり灯油から電気式へと燃料転換し更なる省エネを図る。

・省エネ効果(計画)

 更新前61.0t-CO2/年 ⇒ 更新後34.8t-CO2/年 削減率43.0%

空調室外機

空調室内機

空調室内機

EMSによるエネルギー消費量の制御【EMS】

管理標準等で運用管理による省エネを推進する上でリアルタイムにBEMSによる情報提供支援を得る。

①データ計測機能

②エネルギーの見える化機能

③エネルギー消費分析支援機能

・省エネ効果(計画)

 CO2削減量 4.7t-CO2/年

EMS用画面

盤内CT取り付け状況

盤内CT取り付け状況